さて
前回は...「記憶」について書いてみた。
人が生まれてから
多くの情報が
幼児の時は
それは「大脳皮質」をちゃーんと経由して入ってくる。
要は「各部署」でチェックされながら
脳の「海馬」に
届く。
意外と知られていないのは
このチェック機能なんだけど...
言葉がしゃべれない赤ちゃんでも
ちゃーんと「これはどういうこと?」と
脳は考えているんだね。
逆に「どういうことか?」を考えているから
「学習」するんだよ。
不思議なことに
出来事なんかは
「海馬」に保存されているんじゃなくて
幼児の頃は
大脳皮質あたりに保存されてるらしい。
赤ちゃんの時の「出来事」を覚えていないのは
「海馬」で生きるために覚えなくてはいけないデータが多すぎて
「生命に関わりのないこと」は
重要ではないから、成長するにつれ
削除していくらしい。
近年の研究で...そうわかってきてる。
必要なことは『本体』の『海馬』。
必要が薄いものは『大脳皮質』という外付けHDDってとこ?
脳がPCみたいになってる...ってことがおもしろいよね
つまり「海馬」や「扁桃格」には
「生命を維持するためのデータ」が詰め込まれるというわけだな。
「データ」とは
その環境で生きるためのデータで、
例えば...
戦争が頻繁に起きている国に生まれた人と
日本のように平和な国に生まれた人では
「命」に対する考えや扱いは違うでしょ?
日本でも...
戦争していた時代と今じゃ
食べるものから考え方
重要視するものも違う。
要は、
そういうデータを...
だいたい3歳蔵までに
各感覚器から
つまり、見たり聞いたり、味わったり触れたり...という五感+αで
感じ取り、脳は「学習」するんだね。
だから...物の価値観や
考え方...生きるということで重要視すべきことは
目の前にいる親からコピーされる。
他に...学ぶ人が目の前にいないからです。
これは、全世界中の人がそうで
人間は、自力で生きて行く為に長い時間が必要でしょ?
赤ちゃんは自分で食事ができないし...
だから、【親】が面倒を見なくてはいけない時間が長い!
すべての『思考』や『行動』や脳が思う『なぜ』は
親からデータをインプットされるんだね。
しかし、生まれた生命は...
【親】とは全く違う『個体』なんだね。
だから、生まれた時から【自分】はあるんよ。
赤ちゃんでも
幼児でも...
「理由のわからないこと」で
自分に「不利益」なことが起こると
それが「扁桃格」に刻まれる。
その扁桃格が受けた
理由のない不利益...
これがいわゆる「心の傷」というやつです。
「心の傷」というのは...
実は...脳が傷つくことでね。。。
扁桃格が...傷つくの。。。
左は普通の人の脳。
右は【うつ病】で自殺未遂などの経験がある人の脳。
赤い矢印が扁桃核の傷ですよ。
劣等感や自己評価の低さとか
そういうのは...
扁桃格が
理由のない不利益で傷ついた!からなんだね。
扁桃格が傷つくと
扁桃格は一斉に脳全体に「非常事態」を発令する。
視床から、脳がパニックになる分泌物が出る。
物を志向する大脳皮質や前頭葉に
分泌物がいかないから
「思考」がなされず、
それまで蓄積された「思考パターン」に言動が行われる。
苦手なことがいつまでも克服できないとか...
同じ過ちを何度もしてしまう!
こういったことの多くの原因が
こういう「脳の誤作動」なんだね。
【心の病】ってのも
多くの場合、脳に何らかの障害(必要な栄養素が行っていないとか)や
傷があることがあります。
化学は進んでいるね。
『心が弱い』のではなくて
【ケガ】してるんです!