自分の気持ちと向き合う
私は何事にも自信が持てず、結局何も出来ない自分のことが嫌いでした。
そんな私が飛び込んだ新しい環境がこのスタジオです。
緊張でガチガチだった私を見て、先生は「あなたは本当に演技がしたいの?」と仰いました。
ここで、意思が弱い私は心が折れ、「私って向いてないのかな......」とぐるぐると負の感情が湧き出てしまい、すぐに立ち直れませんでした。
自分は今までどれほど自分の気持ちに向き合って来なかったのかということを痛いほど実感した瞬間でした。
同時に、私がどんなにやる気があったとしても、その感情は表情や態度として外に出さなければ他人には伝わらないということを知りました。
私はその後、友達に相談しながら自分の気持ちを整理してみることにしました。
なぜこのスタジオに来たのか?なぜ演技をしたいのか?考えた結果、それは「弱い自分を変えるため」だと気がつきました。
しかし、自分1人で結論が出せない今の私で満足していては、私はいつまでも成長できないと思います。
そこで、自分の気持ちを見つめ直すため、レッスン終わりにノートに今日のレッスン中の出来事(マイナス点)の改善点や、これからどうしていくのかを書くようにしました。
例えば、
・声が大きく出せなかった。
⇒標準時の声が小さいから、相手がもっと遠くにいると思って声を出す。口角を上げ、口を大きく開けてハキハキと喋る。
というように書き出します。
これをすることにより、その日のレッスンで自分はどうしていくと決めたのかを可視化して明確にすることができました。
積極的に臨む
初回のダンスレッスンは想像以上に難しくて驚きました。
動作一つ一つの難しさに加え、他の生徒さんの動きのキレに圧倒されたり、緊張なども重なって完全に出遅れてしまった私は、最終的に直立のままレッスンを終えてしまうことになりました。
今考えると、そのレッスンを受けていた時の私は「スタートでついていけなかったから私には出来ないんだ......」と卑屈になり、それを理由にある意味レッスンを放棄していたんだと思います。
これは私の悪い癖です。
ですが、見ているだけではダンスは上手くなりません。
そこで「しっかりと鏡で自分の体勢を見て、確認して、自分から積極的に動く」
ということを意識して繰り返すことで、体にその動作を覚えさせる必要があると気づきました。
そしてわからないことに対して
「教わった時(その日)にその動作をマスターする気持ちでレッスンに取り組む」
「レッスン中に分からないを無くす」
ということも意識しようと思いました。
どう動いているのか分からない動作の場合は、隣にいる人や、その動きを理解していそうな人に教えてもらい、
それでも苦手だと感じる動作は、家に帰ってから出来るようになるまで練習して、積極的にダンスに取り組む癖をつけようと思います。
失敗してもいい
4つの物のうちのどれか1つを使ってエチュードをする、というレッスンをしました。
しかし、私は突然のことで何も思い浮かばず、ただあたふたするだけになってしまいました。
この時、私には「咄嗟の判断力」「想像力」「失敗する勇気」が無いということを思い知りました。
私は今まで、失敗する姿を誰かに見られないように、自分のダメなところを必死に隠して生きてきました。
そのため、上手く出来ない自分を見られたくないという気持ちが強くあるのだと思います。
そんな私に先生は「稽古場は出来ないところを見せる場所だよ」と仰いました。
「どんなに出来なくても、見せてくれなければポイントを教えることもできないんだよ」その言葉を聞いて、ほんの少しだけ心が軽くなりました。
そこで、私は先生とひとつの約束をしました。
それは、
「4月(学年が上がる時)になったら、上手く出来ないとしてもまず見せるというマインドに切り替える」
ということです。
「出来ないのは当たり前、そしてやってみないと伝わらない」そういう気持ちを常に持ってレッスンに取り組んでいこうと思います。
切り替えるための自分ルール
マインドの切り替えを意識するためのエンジンとして、
「レッスンの時は前髪を上げる」ことで集中を妨げるものを取り払い、
どうしても緊張してしまった時や怖気付いてしまった時には「その場で腿上げ」をしてみようと思います。
これらを実践することで、徐々にルーティンを確立させ、緊張を自分の体を慣らしていくことが出来ると考えました。
まだまだ私は出来ないことが多く、自信も全然持てていないけれど、受験に向けて、そして自分を好きになるため、これからも成長していくつもりです。