掛け合い台詞の極意 多摩美の過去問で対策してみた
多摩美、大阪芸大などでは、
ここ数年掛け合いの台本課題も入試で出題されています
気心の知れた相手ならともかく、
試験会場で初めて出会った受験生同士で、
どう取り組めば良いでしょうか?
特に、多摩美は、事前にペアが発表されず、
当然ペアでの練習時間もなく、
本当に即興で演じなくてはなりません。
自分勝手にならず、
かといって相手に合わせすぎて自分の色を出せずに終わることのないようにするのって案外難しいです。
人は自分の思い通りには動いてくれません。
それがわかった上で取り組むのと、
知らずに取り組むのとでは雲泥の差です。
だからこそ、
相手が何をしようとしているか【よく見て】
相手が何を言いたいのか【よく聞いて】
相手がどうしたいのか【よく感じましょう】
この芝居の三原則を忘れなければ、
きっと初めての相手との掛け合いも楽しめるはずですよ。
実際の試験問題(2021 多摩美)
出展:別役実「天神さまのほそみち」
男1「...もしもし!」
女1「...何ですか?」
男1「あなたの家の前を、虎が通りましたか?」
女1「虎が...?いいえ...。」
男1「虎が、いいえ、と言って通ったんですね?」
女1「通りません、虎なんか...。」
男1「通りません、虎なんか、と言って通ったんですね?」
女1「いいえ、通らなかったんですよ、虎は...。」
男1「いいえ、通らなかったんですよ、虎は、と言って通ったんですか?」
最後の男の台詞の後に、女1役が自分で考えた台詞を言う
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