過去問をやってみよう
セリフ表現ではまずどこを見られているのか?
何を意識すればいいのか?
エチュードは何をすればいいのか?
演技未経験の受験生には赤本だけでは頼りない...!
過去問を通して傾向や対策を練っていきましょう!
試験のポイントは?
セリフ表現でもエチュードでも見られているのは
【声が出ているか】と【滑舌が滑らかか】です。
試験官の先生方、つまり観客から見てセリフが聞き取りやすい役者は声がしっかり出ていて、聞き取りやすい喋り方をしています。
こうして観客の目線に立って考えてみると、大切にしなければいけないコツがわかってきますね!
次にエチュードで見られているのは
【自分らしく表現できているか】と【何を表現したいのか明確になっているか】です。
ありきたりなもの、他の人もやりそうなことをやるのではなく、自分にしかできない表現ができるかどうかがエチュードを行う理由です。
その中でも観客の目線に立って考えれば、何を伝えたいか、何をイメージしているのか伝わらなければいけません。
試験全体で見られていることとは?
そして全体を通して見られているのは
【積極的に課題に取り組んでいるか】です。
出された課題をしっかり聞いて何をしなければいけないのかを考え、そこに今までのポイントを組み込んで試験に挑みましょう。
マインドとしての積極性も大切ですが、声が出ている、しっかり大きく動いているなどができていなければ相手からは積極的に見えません。
積極性はマインドだけで終わらせるのではなく、態度でも表していきましょう!
試験内容
①渡されたセリフを朗読をする
②台本を置き、朗読した台詞を表現する
出典:ウィリアム・シェイクスピア 「お気に召すまま」
【セリフ】
この世はすべて一つの舞台、
人間は男も女も、すべて役者にすぎない。
それぞれに退場し登場して、人生のさまざまな役を演じ、
舞台は七場に分かれる。
まずは赤ん坊、泣いたり、おっぱい戻したり乳母に抱かれて。
次は、泣き虫小学生。鞄を背負って朝日に顔を照らされ、カタツムリみたいにいやいやながらの学校通い。
そして恋人、ふいごみたいに溜息ついて、涙ながらに詩をつくる恋焦がれる彼女の眉を讃えて。
今度は、軍人さん、誓いの文句を並べ、豹なみに髭生やし、
名誉欲しさに、猪突猛進、あぶく同然の功名を求め、大砲の口もなんのその。
次なる役は裁判官、賄賂の鶏肉詰め込んでまんまるまるの太鼓腹、眼光鋭く髭厳めしく、口にするのは尤もな格言と月並みな判例。
はてさてお役目ご苦労さん。
舞台は第6場痩せ衰えてスリッパひっかけたパンタローネ爺。
鼻に眼鏡、腰に巾着袋、穿いているのは、オンボロロンの、ダブダブズボン、
細い脛はヨレヨレヨボヨボ。太く響いた大声も、
いまや子どもに戻って、キーキーヒューヒュー音を出すばかり。
いよいよ大詰めの最終場面、
この奇妙奇天烈、波乱万丈の一代記の締めくくりは、
赤子に還って忘れられ、
歯なく、目なく、味なく、何もない。