日本大学芸術学部演技学科演技コース(2022)推薦試験
試験日 2021年11月23日
合格発表 2021年12月1日
当日の流れ
集合〜面接カード記入(記入時間約30分)
演技試験の練習(10分)
演技試験(15分程度)
音感・リズム感試験
面接
面接カード記入
記入時間30分程度
《面接シートの内容》
名前・住所・志望学科/コース・高校名・生年月日
好きな学科・得意な運動
印象に残った作品(写真・映画・演劇・音楽・美術・文学・ラジオ・テレビ・建築など)
制作演奏等の実技の経験・得意資格・趣味
志望動機・将来の希望
実技Ⅰ セリフ
何かをしていて、また、よしんば何をやっていても貧乏する者はいるし、
又、その貧乏の果てに病死する者はいる。
人間は誰に限らず一度は死ぬのだから。
しかし、良心的な演劇をやっていたために、
その事だけのために餓死したと言える人は一人も居ないのである。
事実としてだ。君の眼を蔽うている「不安」や「恐怖」や「伝説」の色眼鏡を
はづして事実そのものを見たまえ。
遠くを見る必要は無い。君自身を見たまえ。
それから僕を見たまえ。過去から現在に至るまで、
どんなにわれわれが演劇のために打込んでいた時でも、
餓死はおろか、君も僕も、二日位飯の食えない時は有ったが、
七日間飯の食えない事は無かったではないか!
出典:三好十郎「俳優への手紙」『三好十郎の仕事 第二巻』學藝書林,1968年。350ページより抜粋
①上記の手紙は、演出家から俳優への手紙です。
以上の文章を声に出して読みなさい。
②以上の手紙を受け取った俳優として、返答をエチュードしなさい。(1分)
《試験の手順》
①中ホールの舞台上で、課題の書かれた紙が配布され、注意が説明される。
②ゼッケン番号と名前を用紙に記入
③10分練習。この時漢字の読み方の質問、受験生同士の協力は不可。練習は声に出して良い。
④試験用紙は回収され、小ホールへ移動。小ホール前で待機
⑤試験前に再度紙が渡され、入室したら、真ん中の×印に立って、名前を言う。
⑥朗読時、紙は見て良い。エチュードの紙の扱いは、自由。
《まわりの様子》
・緞帳が下りていて、待機する人には、試験の様子は見えない。
・練習中2~3分は、黙読や書き込みをする人が殆ど
・大きな声で練習する人は、少ない
・セリフの紙を見てもよい
・受験生1名に対し、試験官2名
実技Ⅱ 音感・リズム感
① 音楽の表拍に合わせて歩く(30秒程)
② 音楽の表拍に合わせて歩きながら、裏拍を手拍子でたたく(30秒程)
《試験の手順》
①5名ずつ2つのグループに分かれて行う。(場所 小ホール)
②下記の線の四隅と真ん中に受験生が立つ(図1参照)
③課題が言われ、それぞれ1回ずつ練習する
《試験官》
・人同士がぶつからないように
《まわりの様子》
・「線の上」という制限があるためか、下を向いて表情が硬い受験生が多かった様子
実技Ⅲ 身体表現
①ポール①で座った姿勢からスタート
②ポール①からポール②まで、ダッシュ
③クッション(地雷と見立てた)の上を飛ぶ
④ポール②で止まる
⑤長机の下を、勢いそのままにくぐる
⑥ポール③までダッシュ
⑦ポール③で止まる
⑧対角線上に書かれた線の上を、綱渡りするように移動(敵に追いかけられているので、速く)
⑨クッションの上で、片足立ち(木の擬態、秒数の指定なし)
⑩半円を描くようにポール①までダッシュ
《試験の手順》
①試験官が、説明しながら2回実演
②1人1回練習
③試験開始
《試験官からの指示》
・スパイのように動くイメージ。但し、スパイを演じる必要はない
・止まって動き出すタイミングも、見ている
・配置されてるものに、触らない
《配置されたもの》
・ポール3つ
・長机
・凹凸のある丸く平たいクッション2つ
実技Ⅳ 歌唱
アカペラで30秒程度、自由曲で歌唱
《試験の手順》
①真ん中の×印に立ち、名前と歌の題名を言う
②合図で歌唱開始。
《まわりの様子》
・試験官2人、音に乗りにこやかに聞いている試験官と、真剣な顔でメモを取ってみている試験官
・曲名の声が、小さくて聞こえない人が多い
面接
・中ホールにて、待機
・4人づつ面接の部屋に向かう
・面接の部屋の前で、いすに座り、自分の番を待つ。
・面接時間、1人2〜5分
《実際の質問内容①》
試験官:この特技・資格にある「司会・アナウンス」って何?
受験生:はい、8年間、放送委員と放送部の活動をして、身に付けたものです。
試験官:部活にも入ってるもんね。へえ、2つやってるなんて欲張りだねえ。
受験生:(笑)はい。
試験官:NHKのアナウンサーさんが、前に話してたことなんだけど...。アナウンサーは紹介する側で、俳優は紹介される側って言っててねえ。なるほどと思ったんだよ。
受験生:ああ、確かに。
試験官:まあ、最近は司会もできる俳優も増えてるけどね。頑張って。
受験生:はい。
試験官:では、あなたの良いところと、悪いところを教えてください。
受験生:私の良いところは素直なところです。
自分の持っていない考えも、はねのけることなく、一度受け止めます。
そのおかげで、自分に合う勉強法に出会うなど、
視野を広げる機会を増やすことができています。
試験官:それは大事なことだね。
受験生:よくないところは、人目を気にしすぎるところです。しかし、最近、
人はあまり他人を気にしていないことを知り、改善できています。
試験官:なるほどね。
試験官:実技はどうだった?
受験生:自分が出せる限り、全力を出せました!素直に楽しめました!
試験官:緊張しなかった?
受験生;始まる前までは、すごく緊張してましたが、声を出したらほぐれました(笑)
試験官:大丈夫そうだね。面接は+αだから、あとは実技の出来次第だね。
受験生:はい!
試験官:将来、紹介されるような俳優になれるように頑張ってね
受験生:はい、ありがとうございます!
《実際の質問内容②》
試験官:経験に、クラシックバレエと演技と書いてあるけれど、演技はどこで習ったの?
受験生:玉置いづみ先生のもとで、4ヶ月くらいレッスンしています。
試験官:あー玉置さんねー(笑)何が大切って習った?
受験生:演技する上で、良く見て良く聞いて、周りをしっかり感じて上機嫌ですることが大切と教わりました。
試験官:そうだね〜ぼくも本当にそれが1番大切だと思うよ。
受験生:このあと実技だよね。今言ったことを忘れないでね。
試験官:クラシックバレエは今もやっているの?
受験生:いえ、今はしていません。今はイズミックビースタジオでジャズダンスをしています!
試験官:おーやっぱり二つは違う?
受験生:全然違います!
試験官:(笑)そうだよね〜。どういったところでそう感じたの?
受験生:初めは音の体感の違いを一番感じました。
またクラシックバレエは形が定まっているのに対して、
ジャズはバレエにはない決まった形の間のふにゃっとした動きがあって、
そこでの表現の仕方が違うなと感じます。
試験官:そうだよね〜演技には両方あるからねー。ピシッとしたものもふにゃっとしたものも。
試験官:次から実技だよねー。さっきいっていたことがやっぱり本当に大切だから、忘れないで頑張ってくださいね。
受験生:はい!ありがとうございます!
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