日芸演劇学科演技コース 2020年度総合型選抜 試験内容
①渡されたセリフを朗読をする
②台本を置き、朗読した台詞を表現する
出典:ウィリアム・シェイクスピア 「お気に召すまま」
【セリフ】
この世はすべて一つの舞台、
人間は男も女も、すべて役者にすぎない。
それぞれに退場し登場して、人生のさまざまな役を演じ、
舞台は七場に分かれる。
まずは赤ん坊、泣いたり、おっぱい戻したり乳母に抱かれて。
次は、泣き虫小学生。鞄を背負って朝日に顔を照らされ、
カタツムリみたいにいやいやながらの学校通い。
そして恋人、ふいごみたいに溜息ついて、涙ながらに詩をつくる
恋焦がれる彼女の眉を讃えて。
今度は、軍人さん、誓いの文句を並べ、豹なみに髭生やし、
名誉欲しさに、猪突猛進、あぶく同然の功名を求め、
大砲の口もなんのその。
次なる役は裁判官、賄賂の鶏肉詰め込んでまんまるまるの太鼓腹、
眼光鋭く髭厳めしく、口にするのは尤もな格言と月並みな判例。
はてさてお役目ご苦労さん。舞台は第6場
痩せ衰えてスリッパひっかけたパンタローネ爺。
鼻に眼鏡、腰に巾着袋、穿いているのは、オンボロロンの、ダブダブズボン、
細い脛はヨレヨレヨボヨボ。太く響いた大声も、
いまや子どもに戻って、キーキーヒューヒュー音を出すばかり。
いよいよ大詰めの最終場面、
この奇妙奇天烈、波乱万丈の一代記の締めくくりは、
赤子に還って忘れられ、
歯なく、目なく、味なく、何もない。
傾向と対策
・声の大きさ、滑舌
・自分らしく表現出来ているか
・何を表現したいのか明確になっているか
・課題に対して、積極的に取り組んでいるか
エチュードは、演技の真ん中をはっきり決めること、
何を表現したいのか?明確にしてから、実技に入ってください。
たとえ、意味の分からない言い回しが出てきても、
前後の流れから想像して、自分の考えを決めましょう
受験生の感想
台詞を暗記することにばかり気持ちがいってしまった。
エチュードの時、棒立ちになってしまったが、アドバイスを聞いて、
台本の世界観を自分なりに表現したら良かったと気付いた。
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